加島美術:古美術お役立ち情報
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墨の活用を観る
墨の善し悪しを見るには、ただ性質の如何を観るだけではなく、墨の用い方の如何を見なければなりません
山水の描き方に『溌墨』と『破墨』という手法があります
- 『溌墨』について
- ・『溌墨』というのは始め薄い墨で下書きをして段々濃い墨で書き重ねていく方法です
- ・南宋画では、この『溌墨』と言う手法が使われます
- ・『溌墨』と言う手法は中国唐代王維の自分に王洽という人が試み、それが米元章父子に伝わって一層微妙になりました
- 『破墨』について
- ・『破墨』というのはまず始めに薄墨で下書きをした処を目当てに濃い墨で一気に描き出します
- ・その墨が乾いてから少しの淡湿墨で段々端の方を薄めて前の濃い墨と地の間とを調和させて行く方法です
- ・中国では北宋画院の画風で馬遠や夏珪は最もこういった描き方をハッキリさせた人です
- ・日本では狩野派がやる方法で、狩野芳崖、橋本雅邦などの風は『破墨』の描き方です
- ・然しながら今日の我が国ではこの区別が殆ど無くなりました
